鍼灸国試

はり理論

はり理論はリスク管理と刺激量の2本柱。気胸・折鍼・感染などの副作用と対応は臨床問題の中心テーマ。刺激量の構成要素(太さ・深度・時間)と補瀉の原則も重要。

6年出題数: 60問収録テーマ: 12件S×3A×7B×2目安: 20〜25時間
はり理論の過去問を解く第29〜34回の実際の国家試験からはり理論の60問を1問ずつ・正答と解説つきこの科目の予想問題を解くはり理論の予想問題(オリジナル問題)を1問1画面で・解説と図解つき(全10問)

出題統計・重要度分布

S 最重要3件(25%)A 重要7件(58%)B 標準2件(17%)

年度別・この科目の出題数推移

10第29回
10第30回
10第31回
10第32回
10第33回
10第34回

各年度でこの科目から出題された問題数(6年計 60 問)

🗺 初学者向け学習ロードマップ

この順番で学習すると理解が積み上がります

1
鍼のリスク管理A

気胸・折鍼・感染の原因・予防・対応を整理

2
鍼の刺激量B

構成要素と補瀉の種類(迎随・呼吸・開闔)

⭐ 第35回 学習優先テーマ(S・A級)

出題数 TOP11第29〜34回 合算(問数)

⚠ よく間違えるポイント

✗ 気胸は遅発性がある

鍼による気胸は即座に症状が出ないことがある(遅発性気胸)。施術後数時間後に呼吸困難が発症することも。呼吸困難が生じたら即座に医療機関へ。

✗ 内出血の原因は主に静脈・毛細血管

刺鍼による内出血は動脈損傷よりも静脈・毛細血管損傷が多い。動脈を傷つけた場合は大量出血となり別の対応が必要。

🔮 第35回 狙われそうなテーマ

過去4年の出題推移・出題頻度・未出テーマをもとにした予測です

出題確率 高

鍼のリスク管理(副作用と対応)

気胸・感染の詳細が今後も深掘りされる見込み

出題確率 中

補瀉法の種類と原則

刺激量より深い補瀉の概念が近年問われやすい

テーマ一覧(全12件)

刺鍼の方式と刺法

S最重要

鍼の操作 › 刺鍼術式 › 管鍼法・押手と刺手・単刺術・雀啄術・旋撚術・置鍼術

管鍼法は杉山和一が創案し、鍼管を用いて切皮を容易にする。押手の役割(鍼の支持・固定、痛みの軽減、消毒野の保持、刺入方向の保持)と刺手の役割。刺法の種類(単刺術・雀啄術・旋撚術・振せん術・置鍼術・間歇術)と刺激特性。古典の刺法(十二刺・九刺・五刺)。

6回

出題

第29回第30回第31回第32回第33回第34回

痛みの受容器と伝導路

A重要

鍼の作用機序 › 痛覚の生理 › 侵害受容器・神経線維の分類・脊髄視床路・痛覚の中枢

一次痛(鋭い痛み)はAδ線維(有髄)、二次痛(鈍い痛み)はC線維(無髄)が伝導。ポリモーダル受容器はC線維終末で温度・機械・化学刺激に反応。痛覚は脊髄後角で二次ニューロンに交代し交叉して外側脊髄視床路を上行→視床→大脳皮質体性感覚野。B線維は自律神経節前線維で細い有髄線維。

4回

出題

第29回第30回第31回第32回第33回第34回

鍼鎮痛の機序

S最重要

鍼の作用機序 › 鎮痛の神経機構 › ゲートコントロール説・内因性オピオイド・DNIC・下行性疼痛抑制系

ゲートコントロール説:太い触圧覚線維(Aβ)の入力が脊髄後角で細い侵害線維(C)の伝達を抑制。内因性オピオイド(β-エンドルフィン・エンケファリン・ダイノルフィン)の関与。DNIC(広汎性侵害抑制調節)=ある部位の侵害刺激が他部位の痛みを抑制。下行性疼痛抑制系(中脳中心灰白質→延髄縫線核→脊髄後角、セロトニン・ノルアドレナリン作動性)。

4回

出題

第29回第30回第31回第32回第33回第34回

鍼の消毒・感染対策

S最重要

リスク管理 › 衛生管理と感染対策 › 滅菌と消毒・CNT・単回使用鍼・医療廃棄物処理

CNT(クリーンニードルテクニック)=滅菌済み鍼の使用・鍼体に触れない・施術野の消毒・押手指の管理。鍼は高圧蒸気滅菌(オートクレーブ)またはディスポーザブル(単回使用)が原則。標準予防策(すべての患者の血液・体液等を感染源とみなす)に加え、飛沫感染防止策(マスク)、免疫能が低下した易感染宿主への滅菌手技の徹底が求められる。使用済み鍼は感染性廃棄物として耐貫通性容器(バイオハザードマーク)で処理。施術者はB型肝炎ワクチン接種が推奨される。

5回

出題

第29回第30回第31回第32回第33回第34回

毫鍼の構造・鍼の種類と規格

A重要

鍼の基礎 › 鍼の構造と種類 › 毫鍼の各部・鍼の規格(番手・寸法)・特殊鍼

毫鍼の構造は鍼尖・鍼体・鍼根・鍼柄。太さは番手(号数)、長さは寸で表す。鍼尖の形状(松葉型・卵型・スリオロシ型など)と刺入感の違い。皮内鍼・円皮鍼・小児鍼(接触鍼)・鍉鍼などの特殊鍼の適応。毫鍼は管理医療機器に分類される。

4回

出題

第29回第30回第31回第32回第33回第34回

刺鍼の生理作用(軸索反射・自律神経反応・局所血流)

A重要

鍼の作用機序 › 生体反応 › 軸索反射・体性自律神経反射・局所循環改善・免疫応答

刺鍼の局所反応:侵害受容器興奮→逆行性伝導→神経ペプチド(サブスタンスP・CGRP)遊離→血管拡張・血漿漏出(軸索反射・フレア現象)。体性自律神経反射(体性感覚入力→自律神経出力の変化=血圧・胃運動・発汗などの調節)。局所血流増加には内皮由来のNO(一酸化窒素)も関与。

3回

出題

第29回第30回第31回第32回第33回第34回

鍼のリスク管理

A重要

リスク管理 › 鍼療法の医療過誤と副作用 › 折鍼・内出血・神経損傷・気胸・感染の原因と対応

折鍼・内出血・神経損傷・気胸・感染それぞれの原因・予防・対応を整理。消毒法(アルコール・オートクレーブ等)の適用場面も出題。禁鍼部位と施術前確認事項も確認。

3回

出題

第29回第30回第31回第32回第33回第34回

低周波鍼通電療法

A重要

鍼の応用 › 鍼通電療法 › 通電の周波数と鎮痛機序・適応・禁忌

低周波鍼通電療法は刺入した鍼を電極として通電する。低頻度(1〜2Hz付近)ではエンケファリン・β-エンドルフィン系、高頻度(100Hz付近)ではダイノルフィン系が関与するとされる。ペースメーカー装着者・体幹前後の心臓を挟む通電は禁忌。適応は疼痛疾患・末梢神経麻痺・筋の機能回復。

3回

出題

第29回第30回第31回第32回第33回第34回

鍼の刺激量

B標準

鍼の操作 › 刺激の調節 › 刺激量を構成する要素と補瀉法

鍼の太さ・長さ・刺入深度・角度・手技(雀啄・旋捻・置鍼等)・留針時間の組み合わせによる刺激量の調節を理解。補瀉の原則(迎随・呼吸・開闔・陰陽補瀉)も整理。

3回

出題

第29回第30回第31回第32回第33回第34回

古代九鍼

B標準

鍼の基礎 › 鍼の歴史 › 九鍼の名称・形状・用途

九鍼(鑱鍼・員鍼・鍉鍼・鋒鍼・鈹鍼・員利鍼・毫鍼・長鍼・大鍼)の形状と用途。鑱鍼=浅刺・瀉熱、員鍼=按摩、鍉鍼=脈を按じる(刺さない)、鋒鍼=三稜鍼で瀉血、鈹鍼=排膿、毫鍼=一般的刺鍼、長鍼=深部、大鍼=関節の水を瀉す。

2回

出題

第29回第30回第31回第32回第33回第34回

得気(ひびき)と刺鍼反応

A重要

鍼の作用 › 刺鍼時の反応 › 得気の受容器・刺鍼反応(軸索反射・フレア)

得気(ひびき)は刺鍼部の重だるさ・鈍痛・放散感で、深部の受容器(筋・腱・結合組織のポリモーダル受容器や自由神経終末)が関与。刺鍼部の発赤(フレア)は軸索反射でサブスタンスP・CGRPが遊離し血管拡張・血漿漏出を起こす反応。

1回

出題

第29回第30回第31回第32回第33回第34回

補瀉手技

A重要

鍼の操作 › 補法と瀉法 › 呼吸補瀉・迎随補瀉・開闔補瀉・徐疾補瀉・捻転補瀉

補法は虚証に、瀉法は実証に用いる。呼吸補瀉(補=呼気時に刺入・吸気時に抜鍼、瀉=逆)、迎随補瀉(補=経の流注に随って刺入、瀉=経に逆らって刺入=迎える)、開闔補瀉(補=抜鍼後すぐ按じて閉じる、瀉=穴を開けたままにする)、徐疾補瀉。

0回

出題

第29回第30回第31回第32回第33回第34回